禍のもと
小さい頃から、わたしのおしゃべりな口から出てくる言葉の数々は、いつも不穏なこと招いてきたらしい
要らぬことを言っては怒られ、余計な口を挟んでは白い目で見られ、空気を読めと言われ、それ本気で言ってるの?と驚かれ、毒舌を吐いては実は人を傷つけていたり
口に出す前に3秒考えろ、と散々親に言われ続けて早20年
口は禍のもと、ということわざがぴったりだ
ただでさえ問題でしかなかった口は、ひねくれた性格とともに成長するにつれてますます手に負えなくなった
中高時代の友達の影響で、毒舌クールなキャラを自分のものとするようになった
ときには度が過ぎて、「友達にそれは言い過ぎだよ」と笑いながら宥められることもあった
部活の友達とやりあって、顧問にもわざわざ呼び出されて「さっきのは言い過ぎじゃない?」と穏やかに言われ、自分が認めてもらえないのだと、悔し泣きしたこともあった
笑って済まされる毒舌キャラだけならまだしも、いつしか本気で人を批判する方向へとシフトしていたのはいつ頃だったか
傲慢にもほどがあるだろう
何様だと思っていたのだろう
いつからだろう、こんなに人を傷つけることしかできなくなったのは
人を傷つけたくないとか言いながら、一番傷つけていたのは誰だ
散々親からも注意されていたのにどこ吹く風で聞き流し、結局その報いを受けるのは自分。
自己嫌悪でそろそろ死にそうだ