専門分野、増えすぎじゃない?
大学生として、今回は真面目に大学の学問について語りたい。いや、大学に限った話ではないんです。世の中の諸事情に関わることだと思うので言いたいことを書きなぐるまで。
前回の話とも少し関わってきますよ。
前に、いつだったか新聞でこんな記事を読んだことがあるんです。当時の記事の記録はないのですが、その要旨。
- この半世紀、大学の学部、学科の種類がうなぎのぼりに増えている
- 細かい学科名が例としてあげられていた
- こんなグラフ付きの大きな特集だった
- 現在、全国の学部学科数は数百にのぼる…と。
この記事を読んで親が呆れた顔をしていたのを思い出します笑
環境〜とか情報〜とか社会〜といった学部、なんとかマネジメント学科、コミュニケーション何ちゃらみたいな学科が多すぎて、正直意味がわかりません。覚えきれません。
何をやりたいのか全然見えてこないし、何を研究するの?
そういう学部学科の友人に聞いたところ、所属している学生ですら何をやっているのかよくわかっていないということさえある。
あとは専門学校でもいいような分野まで大学に溢れていて、とにかく大卒資格がないとやっていけないよみたいな今の社会の実態が、おかしいと思うんです。
だから何をするのかわからない見た目ばかり飾った学部学科が増え、何のために進学するのかわからないクズな大学生が増え、大学とは思えないような低レベルの授業しかできない大学が溢れかえっているんだと思う。
大した目的もなく大学生になるくらいなら、さっさと就職して稼いだほうがよっぽど役に立つと思うんだけど。ちなみにこれうちの家族で満場一致の見解です。笑
しかも意味不な学部増やしまくってる一方で人文系学部の廃止ってなんなの?!元祖文学部所属の学生としては、どうにも許しがたい話ですよ。
なんでそれが必要なのかって話は前回もちょこっと書きましたが、やはりたくさんの情報に当たって物事を考えて、文章を書いて、思考力を鍛えるっていう面では欠かせないと思います。
で、情報収集ブーム真っ盛り文系頭のわたしに言わせれば、結局すべての学問や問題は関連性があるんです。だから学問分野の細分化は好ましくない。
よく例にあげられるけど、例えば環境問題一つを取っても、理系の学問や経済とか歴史とか、そういったものが全部ひっくるめてやっと考えられる問題だと思うんです。
もう一つ、わたしが最近驚いた例。
『21世紀の資本』って本が経済書としては珍しいベストセラーになっていましたね。この本の著者のトマ・ピケティ氏がこんなことを言っていました。
「文学は、私にとって大事な情報源です。その時代に生きた人々の身に何が起こっていたのかが分かるからです。(中略)文学は時代を読み解く上でとても重要な資料ですね。」
(これ、うちの大学の経済学部の人たちに言ってやりたかったです)
経済学者が経済を研究するにも、一見関係なさそうな文学が関わってくるんですね。
侮れないなあ。
ちなみに引用元の本はこちら。わかりやすくて面白いです。(ボキャ貧
で、結論
いっそのこと東大みたいに教養学部に統一しちゃえ
って思うんだよなあ笑
もっとも、好きな分野を学べるのが大学だし、細かくしたくなるのもわかるんだけど、もっと幅広く興味を持って、勉強してほしい。一般教養とか基礎教養とか呼ばれる科目もおろそかにしないでほしい。世の人生モラトリアム大学生に声を大にして言いたい。届かないけど。
いろんな分野に首突っ込んで寄り道して道草しながら勉強すると、新しいことが見えてくる、つながりが見えてきて面白いよ!ってこと。
前回と結論ほとんど変わりませんね笑
でも騙されたと思ってちょっと見る範囲を広げてみて、きっと気づくことがあるから